Dedicated To Peter Kurten Sadist And Mass Slayer / WHITEHOUSE


1日1ノイズ音楽を紹介していきます。
完全主観のみで目新しい情報があるわけではありません。
しかも当面は文章のみでの紹介となります。
どこまで続けることができるわかりませんが、好きな方だけ読んでいただければと思います。

最初の1枚は迷いましたが、ホワイトハウスの初期代表作の本アルバムにしました。
このアルバムとの出会いは、1987年頃です。
この作品は1981年に世に出ており、すでに6年ほどたっておりました。
青森の中古レコード屋で見つけたのですが、当時では珍しい緑色のレコードで、ジャケットは手で貼り付けたような小さな紙に、アルバムとタイトルが書かれておりました。
その頃は、ノイズ音楽を聴き始めて2~3年が経った程度で、ホワイトハウスの存在を知りませんでした。
2,000円ほどでしたが、内容がわからず、迷いに迷った末に購入。

家に帰って、レコードを聴き、これまで聞いたことのない音に驚愕しました。
なんなんだ、これは、と。
ホワイトハウス(または同系統のジャンル)を初めて聞いた人が、例外無く感じるであろう感覚。

1曲目はアナウンサーの報道(1990年代のITVのNEWS at Tenのオープニングを想起させる)が続き、最後に少しだけホワイトハウスのボーカルのWilliam Benettの声とホワイトノイズが流れます。
その後は、ホワイトノイズとWilliam Benettのハウリングのかかったボーカル(叫び)が延々と続き、4曲目のPissfunと9曲目のDomだけ水の音が聞こえる以外は、ひらすらホワイトノイズです。
タイトルにある大量殺人鬼のPeter Kurtenの精神状態を想起させるような怒り、狂気などが叫びやノイズとなってあらわれてくる感じでしょうか。

のちにホワイトハウスの他のアルバムを聴き、ライブにも何回か行くうちに、このアルバムでホワイトハウスは自己のスタイルを確立したように思え、代表の作のひとつにあげてよいと
今でも思っています。

2009年にホワイトハウスは活動を終えましたが、1990年代に何回かライブに行く機会がありました。
ボーカルのWilliam Benettは黒の皮のコートを素肌に来て、黒いサングラスをかけ、Peter Sotosは客をにらみつけ、常に一触即発状態。
Philip Bestは機器操作がメインでしたが、最初から3人ともビールを飲み続け、客を煽り、大音量でホワイトノイズの中、叫び続けるという、いつ行ってもエキサイティングなものでした。

彼らのレーベルであるSusan LawlyのYouTubeにライブシーンが多数アップされております。
当時の緊張感が伝わってきますので、興味がありましたら、そちらもご覧ください。